「この物悲しさは何?」実はものすごい奥深かった・・絵本「大きな木」が伝えたい”意味”

前回は大きな木を読んでの感想について
お話をしましたが、

 

今回はこの絵本が伝えたい意味について
紐解いていきたいと思います。

 

できる限り中立に、原文に忠実に、
客観的に解説することを心掛けますが、

 

あくまでも筆者の個人の見解として
捉えていただけると幸いです。

 
 

 
 

『大きな木』の大まかなあらすじは以下の通りです。

 
 

昔、りんごの木があって、
かわいいちびっこと仲良しでした。

 

ちびっこは木と遊び、木が大好きで、
だから木もとてもうれしかったのです。

 

時は流れ、ちびっこだったぼうやは
成長して大人になっていき、

 

木に会いに来なくなります。

 

ある日、大きくなったぼうやが
木のところへやってきます。

 

木は昔のように遊んでおいきと
言いますが、
ぼうやは言います。

 

「かいものが してみたい。

 

だから おかねが ほしいんだ。
おこづかいを くれるかい。」

 

木は困りましたが、
りんごの実をすべて与えます。

 

大人になったぼうやは家を欲しがり、
木はその枝を与えます。

 

年老いたぼうやは船を欲しがり、
木はついにその幹を与え、切り株になってしまいます・・・

 
 

出典:絵本ナビ

 
 

絵本「大きな木」が伝えたい”意味”

 
 

木は母親、少年(村上春樹氏の訳で統一します)は
息子という設定であることは、

 

原文の冒頭”Once there was a tree….
and she loved a little boy.”

 

という1文からも想像できます。

 
 

this is love.

 
 

幼い少年は少しずつ成長するに従い、

 

木に一緒に遊ぶことよりも
物を要求するようになります。

 

木は少年が欲しいというものを
直接的には渡すことができないので、

 

自分が持っている実であったり、
枝であったり、

 

最終的には自分自身である幹を
与えてしまいます。

 

これは現実世界でも同じことが言え、

 

赤ちゃんの頃は抱っこして、
一緒に遊んで、一緒に寝る、

 

それだけで十分であった親子関係が、
子供が成長するに従い

 

現実的な、物質的なものを
欲するようになります。

 

精神的な満足感を物で計るようになるのは、
悲しいことですが

 

多くはこれが現実なのです。

 

そこで木は本当に幸せだったのかという
論議に達するわけですが、

 

直接的に文章の表面的な文面だけ追いかけると
幸せではない、

 

けれどもそこには無償の愛が
という意見が多くは出てきます。

 

であるならば、

 

無償の愛を与えることができた木は
幸せだったのではないか?

 

この絵本を読むと感じる物悲しさが
何に起因するものなのか。

 

おそらく木は自分が今後
少年にしてあげられることの限界を知っているから、

 

何かを与えると、
このあと与えられることの限界を

 

木は理解していたからなのではないか
と考えます。

 

そして最後、自分の幹を少年に与えた時、

 

もうこれ以上自分が少年にしてあげることが
できることはないと自覚した上での

 

”But no t really”なのです。

 

そう考えると、木は幸せだったのです。

 

もっともっと少年のために
何かをしてあげたいけれども、

 

これが限界だという気持ちの表れが
この本の物悲しさを醸し出しているのかもしれません。

 

子供が成長する分、親は歳をとります。

 

しかし親にとって、
いくつになっても子供は子供なのです。

 
 

Sleep Well Mom xxxxxx

 
 

何かがなければ親の方が子供よりも
先に天に召されるでしょう。

 

それを自覚した時、

 

もうこれ以上子供のために自分がしてやることが
できなくなるという悲しさ、

 

絶望感は決して
幸せではなかったということではないのです。

 

子供たちがこの本を読んだ時に感じる感想が
国により違うというお話をしましたが、

 

おそらく日本語というのは
他の言語と異なり、

 

行間を読む言語だからこその
感想なのかもしれません。

 

しかし子供は当然のことながら

 

親の感情を汲み取れと言われても
無理な要求です。

 

自分ではどう表して良いかわからないけれども、
それを汲み取ることができる日本語というのは
とても深い言語ですね。

 

だからこそ子供達の感想も多種多様であり、
大人になり、子供を持つ年齢になった時

 
改めてこの本の奥深さを知ることに
なるのかもしれません。

 
 

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